波瀾

ブログを書くためのブログ

新しい美容院へ行った話

ひさしぶりに新しい美容院に行って切ってもらった。

学生の頃:カットシャンプー4000円


会社員1年目:カット2000円
(300円の値上げ+全く予約できないので、美容院変更を思い立つ)


会社員2年目(まだだけど):カット1850円

外観は新しいけど、内装は昔からある店だということがわかる装いだった。六つ並んだ、学校で使われていそうな縦長ロッカーを見て一瞬戸惑う。そして、当然のように僕のアーバンアサルト(僕のリュックの商品名です。)は簡単には入らないので横にして入れる。コートやジャケットをかけるスペースまでリュックが占領してしまった。美容師さんに「隣のロッカーも使っていいですよ」と声をかけてもらう。特別な人になった気分(大袈裟。)美容院に行って鏡と対面すると、「この髪型いいね。切るのやめようか。」と思う。毎回そう。目にかかる鬱陶しささえなければ、長い方が自分にとって好ましいのかもしれない。「初めてですか。ではこれを」と、顧客情報シートに記載。スムーズな流れで、「今日はどうしますか。」と切り出される。特に人見知りなどはしないので、いつものように、「前とサイドは重め、後ろはとにかく軽く」とオーダーを口にする。写真もいつもと同じだ。何年か前ならどう切ってもらおうか迷って、いつも写真を探して、それでも満足のいくものを見つけられなかった。アタフタしていた。今では自分の中の正解を見つけて、いつも同じ。ただ、今日は、いわゆるもみやげ(あまり口にしたくない名前)をなくす勢いで切ってもらおうと、そのように伝えた。僕のような髪型(前重め、後ろ軽め)と注文する人は最近多いらしい。坂口健太郎とか、菅田将暉とか、そういう芸能人の影響を受けているのは間違いないが、「こういう髪型にしとけば女の子から好かれる。」「自分もこのデザインの方がいいと思う。」からこの髪型に辿り着いた人も少なくはないはず。僕もそうだ。僕の担当だった美容師さんは、一見若そうだけど実は年をとっていそうな外見(とりあえず金髪)だった。「最近その髪型にする人が多いけど何がいいのかわからない。何がいいかはお客さんの好みの問題だろうから、細かいところまで長さや膨らみを指示してくれた方が満足して帰ってもらえて、こちらとしても嬉しい」と、僕の注文の多さを喜んでくれたようだった。「ここが嫌」と口に出さず、何となく不満そうに帰られる方が嫌らしい。その気持ち、わかる。次の話題は、カットの価格だった。今まで通っていた美容院の価格が500円値上がりしたという話をしたからだ。たまたま今まで通っていた美容院は、今回いった美容院出身美容師が大勢いるらしかった。驚いた。独立する時に何人か連れていったようだった。独立はやはり美容師の夢らしい。「いつか独立したい。独立したとして、いったい価格をいくらに設定したらお客さんは来てくれるのか」安さだけで来ている人は安くしないと来ないだろう。あなたの事を気に入ってきている人は4000円くらいなら出すかもしれない。年会費を払えば1年間切り放題なんてどうか。回数券制度なんて面白いのでは。会話の間があったらしく、喋りながらあっという間に綺麗さっぱりした。ここ数日、残業続きで「22時が定時」と言わんばかりの日々を過ごしてきたからしょうがないとはいえ、やはり月に1度は美容院へ行って髪を整えたいと思いなおした。立ち上がって鏡を見ると、「前の髪型もよかった」と思う自分もいる。結局どっちでもいいのだ。いつも美容院を出て、帰りには自撮りをして髪型を写真に残す。撮ってから「変わらないな」と思う。毎回思う。でもこの髪型にする。髪が少なくなってこの髪型にできない日が来ないか。それだけがただただ恐ろしい。諦めなければならない日が来なければいい。

定時帰りで心に余裕があるからといって長文を書いてしまった。せっかくだからブログに投稿しよう。帰宅してから、この文章を書いている間に米も炊けた。カレーを食べる。俺はカレーを食べるぞ。